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アザミウマ類の捕食性天敵
基本データ
有 効 成 分:ククメリスカブリダニ 50000頭/缶
学 名:Amblyseius cucumeris(Oudemans)
性 状:淡褐色細片
その他成分:植物片、ケナガコナダニ等
包 装:900㎖ クラフト加工紙缶
農林水産省登録:第20851号
特長
- 本剤は、アザミウマ類の捕食性天敵であるククメリスカブリダニをボトルに封入した捕食性ダニ製剤です。
- アザミウマ類の一齢幼虫の他、ダニ類や花粉等も摂食することができます。アザミウマ類の発生がなくとも、これらの餌が施設圃場内に存在すれば、本製品天敵を放飼し定着させることができます。
- ククメリスカブリダニの定着と生育に最適な環境を整え、アザミウマ類の発生初期に本剤を使用すると長期間に渡りその発生を抑制します。
- 捕食性天敵なので、害虫の薬剤抵抗性の発達の有無に全く関係なく、効果があります。
- 放飼方法が簡便であり、労力の削減につながります。
- 使用回数に制限がなく、農薬の使用回数にカウントされませんので、特別栽培などに最適です。
ククメリスカブリダニについて
捕食範囲:アザミウマ類の一齢幼虫、ダニ類や花粉等
成虫の大きさ:体長…約0.4mm、体色…ベージュ~ピンク色
活動最適温度:20~25℃
発育限界温度:約9~10℃以下
卵~成虫までの日数:20℃…約12日
成虫期間:約20日
総産卵数:約35卵
成虫の捕食数:1日当り雌成虫一頭でミナミキイロアザミウマ一齢幼虫を1.3頭
重要な特長:雑食性。湿度が高い場所を好みます。
適用病害虫の範囲及び使用方法
作物名 | 適用 病害虫名 |
使用量 | 使用時期 | 使用回数 | 使用方法 | ククメリスカブリダニを含む農薬の総使用回数 |
---|---|---|---|---|---|---|
野菜類 (施設栽培) |
アザミウマ類 | 100頭/株 | 発生初期 | _ | 放飼 | _ |
放飼方法
*放飼を行う前の注意点
- 殺虫剤及び一部の殺菌剤には、本製品天敵に強く影響があるものがありますので、放飼を行う前に本天敵への影響日数等確認を行って下さい(参考資料参照)。
- 放飼を行う際、本剤ボトルの入り口などで天敵が偏在していることがあります。
放飼前に10〜20分ほどボトルを横に寝かせ、放飼直前にヨコにして10〜20回、タテにして10〜20回ゆっくりと回転させて、ボトル内の天敵を均一にして下さい。放飼中もこの作業を時々行って下さい。
*放飼を行う際は
- 本剤容器を軽く一振りした量は、0.4〜0.5g(約100頭)になりますので、これを目安に散布を行って下さい。
- ボトル内の天敵を均一にした後、作物上からこぼれないように、内容物を作物上に落としていく感覚で放飼して下さい。
- 放飼は圃場全体に均一に、また害虫が発生しやすい場所にはあらかじめ多めに放飼を行うと効果的です。
- 湿度の高い時に放飼して下さい。「カップ放飼」を行うと、圃場での定着がさらに高まります。
*カップ放飼とは
- 籾殻や米ぬか、ふすま等と、本剤内容物を入れた紙コップ等を作物の上部に設置して放飼する方法です。籾殻や米ぬか、ふすまがククメリスカブリダニの増殖場所となり、圃場へ定着しやすくなります。
導入のタイミング
- 定植直後のアザミウマ類の発生が見られないときから導入を開始して下さい。
- 既にアザミウマ類が発生している場合は、ククメリスカブリダニに影響の少ない殺虫剤を処理してから導入して下さい。
使用上の注意
- 本剤はアザミウマ類を捕食する天敵ククメリスカブリダニを封入した製剤です。
- ククメリスカブリダニの生存日数は短いので、入手後直ちに使用し、使い切って下さい。
- 容器中でククメリスカブリダニが偏在していることがあるので、使用の際には容器を横にしてゆっくりと回転させて均一に混在させた後に、株元もしくは葉上へ少量に分けて圃場全面に放飼して下さい。
- 一株当たりの使用量(100頭)は容器を軽く一振りした量(約0.4〜0.5g)で確保できるので、それを目安に放飼して下さい。
- アザミウマ類の生息密度が高くなってからの放飼では十分な効果が得られないことがあるので、アザミウマ類が未発生もしくは低密度で散見された時点で最初の放飼をして下さい。
- 定植時またはアザミウマ類の発生初期より約1週間間隔で、ククメリスカブリダニの定着が確認されるまで数回放飼して下さい。
- 本剤の使用中は、日中の施設内の平均室温を15〜30℃に保って下さい。
- ククメリスカブリダニの活動に影響を及ぼす恐れがあるので、本剤の放飼前後の薬剤散布は避けて下さい。
- ククメリスカブリダニの餌として封入されているケナガコナダニは、農作物を加害することがあるので、十分注意して使用して下さい。
- 本剤の使用に当たっては、使用量、使用時期、使用方法を誤らないように注意し、特に初めて使用する場合は病害虫防除所等関係機関の指導を受けて下さい。
- 容器、空袋等は圃場などに放置せず、環境に影響のないよう適切に処理して下さい。
安全使用上の注意
- アレルギー体質の人は取り扱いに十分注意して下さい。
保存・保管上の注意
- 本剤は天敵生物であり、生存日数が短いので、入手後直ちに使用し、保存しないで下さい。