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ハダニ類の捕食性天敵
基本データ
有 効 成 分:ミヤコカブリダニ 2000頭/250㎖
学 名:Neoseiulus californicus McGregor
性 状:淡褐色細粒
その他成分:鉱物質(石綿不検出)
包 装:250㎖ ポリエチレンボトル
農林水産省登録:第22894号
特長
- 本剤は、ハダニ類の捕食性天敵であるミヤコカブリダニをボトルに封入した捕食性ダニ剤です。
- ミヤコカブリダニの定着と生育に最適な環境を整え、ハダニ類の発生前および発生初期に本剤を使用すると、ミヤコカブリダニは長期間に渡り生存できます。
- ミヤコカブリダニはハダニ類を探索し、ハダニ類の成虫や若虫、幼虫、卵を捕食します。
- ハダニ類がいないときは、花粉などを餌として生活し、ハダニ類を待ち伏せします。
- 捕食性の天敵なので、害虫の薬剤抵抗性の発達の有無に関係なく、効果があります。
- 放飼方法が簡便であり、労力の削減につながります。
- 使用回数に制限がなく、農薬の使用回数にカウントされませんので、特別栽培などに最適です。
ミヤコカブリダニについて
捕食範囲:すべての発育ステージのハダニ類
成虫の大きさ:雌…約0.35mm 雄…約0.28mm、体色…乳白色、ハダニ類を捕食すると胴体部が淡赤色~オレンジ色
活動最適温度:15~30℃
発育限界温度:10℃以下、33℃以上
卵~成虫までの日数:25℃…約5.5日
成虫期間:約20日
総産卵数:約50~60卵
成虫の捕食数:1日当りハダニ卵約11個、第一若虫約20頭、あるいは成虫約5頭
適用病害虫の範囲及び使用方法
作物名 | 適用 病害虫名 |
使用量 (10a) |
使用時期 | 使用回数 | 使用方法 | ミヤコカブリダニを含む総使用回数 |
---|---|---|---|---|---|---|
野菜類 (施設栽培) |
ハダニ類 | 約2000~6000頭 | 発生初期 | _ | 放飼 | _ |
放飼方法
*放飼を行う前の注意点
- 殺虫剤及び一部の殺菌剤には、本製品天敵に強く影響するものがありますので、放飼を行う前に本天敵への影響日数等確認を行って下さい(参考資料参照)。
- 放飼を行う際、本剤ボトルの入り口などで天敵が偏在していることがあります。放飼前に10〜20分ほどボトルを横に寝かせ、放飼直前にヨコにして、10〜20回、タテにして10〜20回ゆっくりと回転させて、ボトル内の天敵を均一にして下さい。放飼中もこの作業を時々行って下さい。
*放飼を行う際は
- ボトル内の天敵を均一にした後、作物上からこぼれないように、内容物を作物上に落としていく感覚で放飼して下さい。一度内容物をボトルのキャップに移し、キャップから作物上に散布すると放飼が行いやすいです。
- 放飼は圃場全体に均一に、また害虫が発生しやすい場所にあらかじめ多めに行うと効果的です。
導入のタイミング
- ハダニ類の発生前、および、発生初期(1〜2か所の時)から導入を開始して下さい。
- ハダニ類がいないときは、花粉などを餌として生活し、ハダニ類を待ち伏せします。
- 既にハダニ類が多発している場合は、ミヤコカブリダニに影響の少ない殺ダニ剤を処理してから導入して下さい。
使用上の注意
- 本剤はハダニ類を捕食する天敵ミヤコカブリダニを含有する製剤です。
- ミヤコカブリダニの生存日数は短いので、入手後直ちに使用し、使い切って下さい。
- 容器中でミヤコカブリダニが偏在していることがあるので、使用の際には容器を横にしてゆっくりと回転させた後ハダニ類が発生している葉上に容器から少量に分けて放飼して下さい。
- ハダニ類の生育密度が高くなってからの放飼は十分な効果が得られないことがあるので、ハダニ類がまだ低密度で散見された時点、あるいは、発生前から放飼をして下さい。なお、ハダニ類の発生は均一ではないので、ハダニ類の密度の高い場所へ重点的に放飼して下さい。
- 天敵としてミヤコカブリダニが有効な密度(ミヤコカブリダニ1頭当りハダニ類が10〜30頭以下を保つため、1週間間隔で数回放飼して下さい。
- 本剤の使用中は、日中の施設内の平均室温を15〜30℃に保って下さい。
- ミヤコカブリダニの活動に影響を及ぼす恐れがあるので、本剤の放飼前後の薬剤散布は避けて下さい。
- 本剤の使用に当たっては、使用量、使用時期、使用方法を誤らないように注意し、特に初めて使用する場合は病害虫防除所等関係機関の指導を受けて下さい。
- 容器、空袋等は圃場などに放飼せず、環境に影響のないよう適切に処理して下さい。
保存・保管上の注意
- 本剤は天敵生物であり、生存日数が短いので、入手後直ちに使用し、保存しないで下さい。