ツヤトップ/ツヤトップ25

オンシツコナジラミの寄生性天敵
基本データ
有効成分:●ツヤトップの場合
オンシツツヤコバチ羽化雌成虫 50頭/カード
●ツヤトップ25の場合
オンシツツヤコバチ羽化雌成虫 25頭/カード
学 名:Encarsia formosa(Gahan)
性 状:黒色寄生蛹
包 装:●ツヤトップの場合
45カード/紙箱
●ツヤトップ25の場合
100カード/紙箱
農林水産省登録:第20573号(ツヤトップ)
第22757号(ツヤトップ25)
特長
- 本剤は、オンシツコナジラミの捕食寄生性天敵であるオンシツツヤコバチの寄生蛹(マミー)をカードに封入した製剤です。
- オンシツコナジラミの発生初期に使用することで、長期間に渡りその発生を抑制します。
- 捕食寄生性天敵なので、害虫の薬剤抵抗性の発達の有無に全く関係なく、効果があります。
- オンシツコナジラミ幼虫は本剤天敵に寄生されると黒いマミーになるため、防除効果が分かりやすいです。
- 放飼方法が簡便であり、労力の削減につながります。
- 使用回数に制限がなく、農薬の使用回数にカウントされませんので、特別栽培などに最適です。
オンシツツヤコバチについて
寄生範囲:オンシツコナジラミに選好性を示す。タバココナジラミにも寄生する。
成虫の大きさ:雌…0.6mm
活動最適温度:20~28℃
発育限界温度:約11℃以下
飛翔限界温度:17℃以下
卵~成虫までの日数:25℃…15.6日、20℃…28.2日
成虫期間:25℃…約30日
総産卵数:約300卵
ホストフィーデング数:約150頭
重要な特長:マミーの色は黒色です。
適用病害虫の範囲及び使用方法
作物名 | 適用病害虫名 | 使用量 | 使用時期 | 使用回数 | 使用方法 | オンシツツヤコバチを含む農薬の総使用回数 |
---|---|---|---|---|---|---|
野菜類 (施設栽培) |
オンシツコナジラミ | 25~30株当たり 1カード(ツヤトップ) 2カード(ツヤトップ25) |
発生初期 | _ | 放飼 | _ |
放飼方法
*放飼を行う前の注意点
- 殺虫剤及び一部の殺菌剤には、本製品天敵に強く影響があるものがありますので、放飼を行う前に本天敵への影響日数等確認を行って下さい(参考資料参照)。
- 既にオンシツコナジラミが多発生している場合は、オンシツツヤコバチに影響が少ない薬剤を処理してから導入して下さい。
*放飼を行う際は
- 外箱から本剤を取り出し、カードに貼り付けてある寄生蛹(マミー)に指で触れないよう気をつけて、ミシン目に沿ってカードを切り離します。カードは25〜30株当り1カードの割合で、オンシツコナジラミの1齢幼虫が寄生している葉の付近の、直射日光が当らない葉の日陰などに吊り下げて下さい。
導入のタイミング
- 予察用として10aあたり5〜10枚のスマイルキャッチを設置し、コナジラミ類の初発生を的確に捉えた後、放飼を行います。季節によりコナジラミ類の発生量・天敵の活動に違いがありますので、それにより適宜放飼回数を調整して下さい。
使用上の注意
- 本剤はオンシツコナジラミ幼虫に寄生する天敵オンシツツヤコバチの寄生蛹(マミー)をカードに封入した製剤です。
- オンシツツヤコバチの生存日数は短いので、入手後直ちに使用し、使い切って下さい。
- カードは25〜30株当たり1カードの割合で枝などに吊り下げて放飼して下さい。
- オンシツコナジラミの生息密度が高くなってからの放飼では十分な効果が得られないことがあるので、オンシツコナジラミが散見された時点で最初の放飼をして下さい。
- 天敵としてオンシツツヤコバチが有効な密度(1株当たり約2頭)を保つため、オンシツコナジラミの発生初期より約1週間間隔で数回放飼して下さい。
- 本剤の使用中は、日中の施設内の平均室温を20〜27℃に保って下さい。
- オンシツツヤコバチの活動に影響を及ぼす恐れがあるので、本剤の放飼前後の薬剤散布は避けて下さい。
- 本剤の使用に当たっては、使用量、使用時期、使用方法を誤らないように注意し、特に初めて使用する場合は病害虫防除所等関係機関の指導を受けて下さい。
- 容器、空袋等は圃場などに放置せず、環境に影響のないよう適切に処理して下さい。
保存・保管上の注意
- 本剤は天敵生物であり、生存日数が短いので、入手後直ちに使用し、保存しないで下さい。